渋谷エールジョブシャドウィング 第5回レポート
「〜経営者やリーダーと職場で過ごす半日間〜」
11月19日、Iさん(ニックネーム)38才男性が、渋谷ハンブルコンサルタンシー株式会社代表取締役の久保亘さんのジョブシャドウイングを実施しました。
リアルな現場での切実さを、もっと体感したい。
『中小企業に『働き方改革』が何故ピンとこないのか!?』というテーマのセミナーにカバン持ちとして参加しました。
僕は視力矯正の不具合を抱えており、この日は調子が悪くコンタクトレンズを眼に入れた時の痛みが強かったので大変でしたが、持っている中で一番楽なレンズの組み合わせを選んで眼に装用し、セミナー会場に向かいました。
僕に与えられた役割はセミナー中に主催者側という立場で席に座っていることと、セミナーの開始前に会場から少し離れた場所に立ち、参加者の方が迷っていたら案内をする、というものでした。
案内する際は、スーツではなく私服で来てしまったので『大丈夫だろうか…』と少し不安でしたが、3名の方を誘導できたので、良かったです。
セミナーは既に始まっており、働き方改革の概要について久保さんがプレゼンをしていました。そのプレゼンの内容を聴いて、働き方改革の概要については何となく分かりました。
けれど、働き方改革について知りたければネットや本で調べれば充分だろうと思っていたので、わざわざ働き方改革に関するセミナーに参加する動機は余り分かりませんでした。
実際にプレゼンしていた内容については(失礼ながら)大体色々なところで話されているようにも思いました。
「とてもボンヤリとしていた」というのが最初の印象でした。
管理職であろう参加者の方々の質問や、それに対する久保さんや長尾さんの答えもとてもボンヤリとしていて、僕にはよく分かりませんでした。
「生産性」が話の中心になっており、生産性の新たな指標が課題となっていましたが、正直、このセミナーや参加者とのやり取りが、僕には非生産的に思えました。
ただ、確かに、働き方改革という言葉を聴いているときは何となくその改革案に従って経営を行えば良い方向に進むのではないかと思っていましたが、生産性の概念がボンヤリとしてたり、多様性や一人一人の価値観が大切だと言われても、実際に現場で実行する方々は何をすれば良いのか、色々と迷うことも多くて大変だろうなと思いました。
セミナー終了後、僕は正直に、
「ボンヤリとしていて、よく分からなかった。これたけボンヤリとしていると実際に現場で実行する方々は何をすれば良いのか、色々と迷うことも多くて大変だろうなと思いました」
と、久保さんに感想を述べました。
参加者の方々はこのセミナーに来て何か悩みが解決されたのだろうか、という言葉も付け加えたかもしれません。少なくとも僕はそのような疑問が湧きました。
それに対して久保さんは、
「この場で問題が解決しなくても、まずは働き方改革で何が問われているのか、課題意識を持ってもらうことが大切だから」
とおっしゃいました。
それに対して僕は、
「では、クライアント候補を見つけるためだったり、関係性を構築するためのセミナーだったのですね」
というようなことを答えると、久保さんはそうです、とおっしゃいました。
経営者は課題意識が大切で、常に現場で成果を出すことが求められていること、コンサルタントの仕事は信頼を得ることが大切だということは知識として知っていましたが、実際にセミナーの時間に当事者の方々のやり取りを目の前にすると、現場の切実さが少しは体感できたような気がします。
僕は企業社会で働いた経験がないので、ビジネスの現場にいる人たちの話をどれだけ聴けるのかは分かりませんが、課題や悩みを抱える人たちの話を聴いて、これからどのような方向に進んでいきたいのか、どのように問題を解決していけば良いのか、を、一緒に考えていけるような仕事ができたら良いなと思いました。
そのために、リアルな現場での切実さを、もっと体感したいです。